2010/01/19

[本]おもてなしの経営学

風邪で寝込んでいる時に、こちらを読了。



第1章 おもてなしの経営学
(『現代用語の基礎知識』に収録された「おもてなし」
ユーザー・インターフェイスとユーザー・エクスペリエンスの違い
なぜグーグルはYouTubeを買収しなければならなかったのか? ほか)
第2章 ITビジネス蘊蓄
(マイコン少年から経営者へ。『月刊アスキー』と私の「縁」
ダブル・メジャーたった1ページの仕様書から始まったウィンドウズ95 ほか)
第3章 特別対談
(西村博之―ニコニコ動画と2ちゃんねるのビジネス哲学
古川享―私たちがマイクロソフトを辞めた本当の理由
梅田望夫―「ギーク」「スーツ」の成功方程式)

via:目次


Life is beautifulを運営しているNakajimaさんが書かれた本。

Nakajimaさんは、プログラマ兼経営者としてとても尊敬している方であり、ついに本書をゲット!!

本書は、

1章は、過去のブログエントリーの引用
2章は、月刊アスキーのコラムの転載
3章は、特別対談

という3部構成になっています。

1章は、いつもブログを拝読させていただいているので、スラスラ楽しんでよむことができました。
ブログの引用した部分については、エントリーした日付まで入っていて、時間の流れとともにappleやgoogleがどう変遷して、またそれについて、どのように分析されたのかが書かれていて、ついつい懐かしみながら読んでしまいました。
(iPhoneがリリースされた時点が最新のエントリーだったので。)

2章は、月刊アスキーのコラムだったのですが、この雑誌を読んでいなかったので、どんな内容なのかなーっとワクワクしながら読むことができました。
1章と比較して、詳細な考察で、ITというよりもおもてなしを通したビジネスよりのお話でした。

この章のコラムの中で一番気持ち的に焦ってしまったのは、グローバル市場で通用するエンジニアになるためには、英語力を鍛えるというところ。

今は、アジア(主に中国)やインドの人たちが、アメリカの大学をでて(中には、MBAを取得される方もいたりとか)、自国に知識を持って帰り国際競争力のあるビジネスをガンガン展開するのは常識になっており、日本がそれに対抗するためには、国際競争力のあるビジネスに育てることが必要なのではないかということ。

そのためには、共通言語である英語がなによりも必須ということで、もっと英語を勉強して少しでも市場価値を高めないとなーっと思いました。

確かに、日本以外のアジアの方の向上心はパネエと思ったことがあります。
それは以前、台北に行ったときに、おなかが減ったので、家内と夜市に行ったときに、麺を買おうと思ったのですが、その時の店員さんの気迫がまたすごいのなんのって。
中国語(だと思った)が通用しないなら英語で、英語がだめなら日本語でと次々と言葉を変えて必死になって売ろうとするんですよね。

あの気迫はすごかったです。
なので競争力があるのかなっーと客観視してみたり、同じことが日本人でもできるのかなーっと思うと甚だ疑問に感じてきました。
(例えば、日本語がダメなら英語で、英語がダメなら中国語でという流れで日本人も商売をするということ。)

3章は、2chを作った西村さんと、MSの社長を務めた古川さん、そして最後に、web進化論の梅田さんの特別対談だったのですが、中でも一番興味深かったのは、古川さんとの対談にあったwindowsやIEの誕生秘話。

普段、何も意識せずwindowsパソコンを使っていますが、裏ではそんなストーリーがあったんだーっと感動してしまった。

またこの話を通して、MSは世界でもトップクラスの企業に飛躍していくのですが、会社がでかくなりすぎた結果によって生じるイノベーションのジレンマとは何か?ということに関してもその一端に触れることもできます。

同じ会社でも規模によって生じてくる問題が変わってくるんだなーっと。

ここからは要望ですが、、2章のコラムの転載ですが、具体的にいつの時点のコラムを記載したのか日付が欲しかったです。
なぜなら、もし他にも今回の本に掲載されていないコラムがあったら読みたいと思ったからです。
追加でネットで販売されていれば買ったと思います。

後、3章が全体の半分以上も占めており、もっと1章の部分を増やして欲しかったです。
是非、1章の内容がたくさん詰まった次回作を出版してほしいと思いました。

最後に、Nakajimaさんのサポートページは
アルファ・ブロガーはなぜ本を書くことになるのか?
です。

後、追加で弾さんの書評もあったので、そちらも紹介。
ペア書評 - おもてなしの経営学/パラダイス鎖国

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