2012/03/17

[本]議論のルールブック

読了

まえがき
議論の破壊者たち
感情論に振り回されない
感情論とは何か / 言葉は伝わらなくて当たり前 / 感情論を避けるための原則

インチキ理論を振り回す人たち
インチキ理論にはパターンがある / インチキ理論のパターン / 科学絶対主義の問題 / インチキ理論への対処法

冷笑主義者にご用心
冷笑主義にもパターンがある / 冷笑主義者のパターン / 現代のソフィストに注意 / 冷笑主義者への対処法

匿名という問題
匿名の種類 / 不特定多数を相手にするということ / 相手が特定できないということ / 匿名だとなぜ言葉が汚くなるのか / 「教えて君」の問題 / 相手との距離の取り方 / ブログ炎上のメカニズム / 匿名問題の背後にあるもの

そもそも議論とは何か
議論の定義
なぜ議論は炎上するのか / 議論とは「話を聞くこと」である / 議論で得られるものは「違う視点」である / 議論の形態 / 議論に勝ち負けはない

客観性とは何か
「客観的」とはどういうことか / 正しいことと納得できること / 「やってみなければ分からない」わけではない / 結果より過程 / 「仮説と検証」の意味 / 議論とは反証探しの繰り返し / オッカムの剃刀 / 検証の代償とは / 「公理」とは何か / 客観性の意味

正しさの相対性
「正しさ問題」を考える / 「正しさ」に関する問い / 答えのタイプ / メタ議論 / 正しい答えとは

意見とは何か
主観的な事実認識の意味 / 主観的な意見とは / 主観的な正しさ / 自分の意見には自信を持つべき / 相手の立場に立つ / 主観の普遍性について / 評価と価値観 / 主観的な議論の結論 / 意見を主張する意義

発言者の心得
発言の自由とは何か
議論の場では何でも言える / 自由とは何か / 「発言の責任」とは何か / 議論の「ルール」とは何か / 「無視」は悪いことか

謝罪とは何か
謝罪要求に意味はあるか / 謝罪教唆は許されるか / 発言の削除とは何か / 自由と自己批判
あとがき

via:目次
最近、会社で会議を開いて司会やまとめ役をすることが多く、かつ終わらせ方と次への繋げ方を知りたく本書を手に取った。

本書の特徴は、どうすれば、うまい議論ができるかどうかというところにフォーカスされているのではなく、

「そもそも議論って何?」

「議論してどうするの?」

という根本的なところをフォーカスしている。
従って、技術的なことを求めている人には、あわないが、非常に得るものが多かった。

特に、

「議論の前提として人の話を聞く」

ということや、

「自分の言ったことは聞いてくれて当たり前」や「自分の言ったことは理解してくれる」というそもそもの前提が違っている

ということなど、目から鱗もの。

さらに、どんな論者がいるのか?というタイプとそれに対する対処法も書かれているので、こちらは、悪いもの大しては反面教師として受け止め改善する必要があるし、いいものは、そのまま継続する必要があると感じた。

新潮新書標準価格、680円(税込み714円)というのは、手間暇の節約代としては十二分に納得がいくものだ。新書というより会議室に常備する文房具のように使いたい一冊だ。

via:まずは議論[に]しよう - 書評 - 議論のルールブック
この点に関して禿同と言わざるを得ない。

家用と会社用と2冊常備したい。

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