2012/04/13

[本]ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る

ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)
ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)
門倉 貴史

はじめに
第1章 日本の労働者の4人に1人は生活保護水準で暮らしている
日本の労働者の4人に1人は「ワーキングプア」という悲惨さ
なぜ「ワーキングプア」が増えるのか?
増加する生活保護を受ける世帯
今後の拡大が予想される日本の所得格差
米国で増加するワーキングプア
ワーキングプアからホームレスへの転落
ドキュメントワーキングプア(1)
「年収14億円の会社社長から、時給900円のコンビニバイトに」
ドキュメントワーキングプア(2)
「元大手100円ショップ店長。激務の末に・・・」
第2章 働き盛りの中年家庭を襲う「ワーキングプア」の恐怖
『アメリカン・ビューティー』の主人公がもし生きていたら...
40万人にも上る中高年男性の「ワーキングプア」
会社の倒産やリストラで中高年男性が「ワーキングプア」に
抑えられない諸々の支出
今後、深刻化するとみられる中高年のニート・フリーター問題
「ワーキングプア」を苦にして自殺する中高年層
中高年の「ワーキングプア」の増加はノンバンクの業績にも悪影響
中高年サラリーマンに重くのしかかる教育費の負担
ドキュメントワーキングプア(3)
「55歳、元SE。年収800万円から路上生活者に」
ドキュメントワーキングプア(4)
「46歳、非常勤講師。家族経営の会社が倒産して借金一億円に」
第3章 日本型雇用形態の崩壊
二人三脚で歩んできた終身雇用制度と年功序列賃金制度 なぜ終身雇用・年功序列制度は崩壊したのか? 派遣社員とはなにか? 1990年代以降急増する派遣社員 派遣労働者の弱い立場を象徴する事件 働きすぎの正社員は心のワーキングプア
ドキュメントワーキングプア(5)
「31歳、内装工。ボーナスをもらった経験があまりないので・・・」
ドキュメントワーキングプア(6)
「30歳、元教師。結婚しても普通の家庭を作るのは無理かな・・・」
第4章  非正社員で働く若者たち―「3人に1人が非正規雇用」という現実
非正社員として働く若者たち
深刻化する若年雇用の問題
正社員になれない若者が「ワーキングプア」に陥るリスク
「パラサイト・シングル」となる若年の非正社員
増加するフリーターとニート
ニートとそうでない人の所得格差が拡大
フリーターやニートの増加は経済にもマイナスの影響
若者がニート化する原因は雇用環境の悪化
改善が見込まれるマクロの雇用環境
若年層で深刻化する雇用のミスマッチの問題
ドキュメントワーキングプア(7)
「32歳、アルバイト。『10年後の未来は見えない』」
ドキュメントワーキングプア(8)
「33歳、元鉄道会社勤務。意欲が高まってもがんばれない」
第5章 「構造改革」による自由主義経済と民営化の果てに
聖域なき構造改革で得たものと失ったもの
非正社員から正社員への門戸を広く開放することが必要
ワークシェアリングで「ワーキングプア」の問題は解決するか?
消費税の増税は「ワーキングプア」の負担をさらに高める
セーフティ・ネットとしての最低賃金の引き上げが必要
外国人労働者の参入で非正社員の生活がさらに苦しくなる
ドキュメントワーキングプア(9)
「31歳、障害者施設者職員。周囲との格差うんぬんは気にしない」
ドキュメントワーキングプア(10)
「35歳、シングルマザー。『生活保護には自由がない』」
あとがき

via:目次
ワーキングプアの現状と問題について、これでもかというぐらい深くえぐった一冊。
ものすごい量のグラフと図が紹介されており著者の一方的な主張というより客観的な視点にもとづいた内容だと言える。
その観点からするとものすごくいい本だと感じた。

ドキュメントが一番堪えた。

他人事とはとても思えなくなってしまう。

子供が成人したときは、どうなってしまうのだろうかと思わずにはいられなかった。

少なくともよくなってほしいなと願う。

たとえば本書ではワーキングプア対策として、所得税と消費税をあわせたともいえる「支出税(expenditure tax)」の導入と最低賃金(minimum wage)の増額を提案しているが、後者はとにかく前者はあまりに現実離れしていている。

via:書評 - ワーキングプア
この支出税に関しては、人にいえない仕事はなぜ儲かるのか?と同じだったので目新しさを感じなかったので、違う主張がほしかった。

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