2012/06/10

[本]統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?

これ、いい。
統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)
統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)
門倉 貴史

まえがき――死んでも死者にならない、交通事故死者数の怪
第一章 「平均」に秘められた謎
第二章 通説を疑う
第三章 経済効果を疑う
第四章 もう統計にだまされない――統計のクセ、バイアスを理解する
第五章 公式統計には表れない地下経済

via:目次
実に素晴らしい。

2006年度に出版された本書であるが、全然、今でも使える。
いや、今だからこそ使える本であると感じた。

テレビや新聞でよく登場する統計数字。
本書では、
「平均貯蓄残高」
「平均寿命」
「少子化」
などしょっちゅう耳にする統計データに対して果たして本当にそうなのだろうか?と
難しい数式を使わずに検証を行っている。

また前から気になっていた
「冬ソナの経済効果」
「愛知万博の経済効果」
「クールビズの経済効果」
イベントや季節的な要因に伴う統計データの有用性についても検証を行っていた。
読んでみてやはりなという気がした。

記載されていなかったが、他に気になっている経済効果は、
「ウォームビズの経済効果」
「羽田空港国際便対応に伴う経済効果」
益若つばさの経済効果
などがあるが、おりをみて検証できたならーっと。
益若つばさ Les Ailes (小学館SJムック) (小学館SJ・MOOK)

ニューヨーク市の犯罪件数の現象については、ヤバい経済学にも書かれていたので、驚きは特になかった。
参考文献にもあがっていたので、やはりとは思ったが。

平均というと、我々は算術平均ばかり注目するが、他にも幾何平均、調和平均と平均にもいろいろある。

via:書評 - 統計数字を疑う
そうなんです。今まで平均は一種類だけしか知らなかったのですが、実はたくさんあるんですね。
これだけでも収穫ありです。

アンダーグラウンド系以外の著書もすごいなと改めて感じた。

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