2013/05/17

[本]それでも、日本人は「戦争」を選んだ

それでも、日本人は「戦争」を選んだ
それでも、日本人は「戦争」を選んだ
加藤 陽子

序章 日本近現代史を考える
1章 日清戦争 ―「侵略・被侵略」では見えてこないもの
2章 日露戦争 ―朝鮮か満州か、それが問題
3章 第一次世界大戦 ―日本が抱いた主観的な挫折
4章 満州事変と日中戦争 ―日本切腹、中国介錯論
5章 太平洋戦争 ―戦死者の死に場所を教えられなかった国

via:目次
人間は過去から教訓を学び取ることができるが、それを活かすのが本当に難しいし、かつ間違えた(と言っては語弊があるかもしれないが。)場合の結果、日本がどのような道を歩んでしまったのかを丁寧に解説した一冊。

また本書に出会うまで歴史はたんなる暗記物だと考えていたが、エドワード・ハレット・カーという歴史家の存在から科学だと知る。感情の積み重ねではなく過去の積み重ねによって今があるのだと。確かにそりゃーそうだ。まがいなりにも立派な大人が判断しているんだから。感情だらけの判断だったら今頃ぐちゃぐちゃになっていると思うし。

太平洋戦争を開始するにあたり統計データを用いたそうだが、やはり作り方によって、如何様にもできるんだなーっと歴史を通して再認識した。
まさに透明な時代を見抜く「統計思考力」を振り返えさせてくれた。
なので、どうして日本は、圧倒的な国力差のあるアメリカに戦争を挑んだか理解した。

びっくりしたのは、それを選んでしまわぬために - 書評 - それでも、日本人は「戦争」を選んだにも書かれていたが戦時中も株式市場があいていたということ。
9.11ではないが、ホント、繰り返されて怖いなーっと思った。

これからを賢明に生きる上での一つの羅針盤に本書はなりました。
(って、高校の授業も、中世の世界史じゃーなくて、こういうのを教えろよなと軽ーくクレーム。)

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