2010/05/08

[本]常識を疑え、バカの壁

ちょい時間がかかりましたが、読了。



第1章 「バカの壁」とは何か
第2章 脳の中の係数
第3章 「個性を伸ばせ」という欺瞞
第4章 万物流転、情報不変
第5章 無意識・身体・共同体
第6章 バカの脳
第7章 教育の怪しさ
第8章 一元論を超えて

via:目次

要約すれば、今ある常識を疑っていこうよということが書かれていました。

疑いまくることで(考えることで)、物事を多面的に捉え結果的に、自分の中にある閉塞感を打ち破り、幸せになって行こうということが書かれていました。

作者の養老孟司さんは、戦争前に生まれたこともあり、すごく納得できましたが、途中でちょっと無理矢理な論理展開も含まれていたのかなと。

それは、共同体についての下りで、共同体がきちんと機能していれば、リストラなんてものは起こらないというのがあったのですが、それはどうなんだろうなーっと。

逆に業績が悪くなれば、リストラをするかもしれないわけで、それは、共同体から排除ということになるかもしれないですが、そうしないと今度は、会社全体が危うくなってきて、結果的、会社が倒産する可能性すらあります。

またワークシェアリングが理想とも書かれていましたが、これもまた難しいのかなーっと。
だって、技術が発展すれば、するほど、機械が人の代わりにドンドンオートメーション化をしてくれるので、ワークシェアリングをする必要すらないのかなと。
さらに、日本人以外にも目を向けると、今、コンビニやレストラン、ひいては、マッサージ屋さんまでアジアの人が働いていて、ドンドン海外からの働く人たちが増えてきて、日本人が働くのが昔よりは難しくなっています。
(いいとか悪いとかそういう次元の話ではありません。)

こういう異論はあるものの、だからこそ、著者が最後の結びで説いているように、より考えるという行為が必要なのかもしれません。

ヘンリーフォードがかつて、考えるということは、人間の労働で最も難しいことなのだからと説いたように。

ある意味、今の学校教育に関するレジタンス的な本だった。

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