いやー、実に笑いが止まらない。
第1部 SEという人々
via:目次
第2部 SEと仕事をするということ
第3部 ユーザとSEの胸のうち
あとがき
空気を読むな、本を読め。で紹介されていたので、手に取ったのだが、最高。
ってか、ここまで現実に存在するSEを皮肉って描かれた作品は他にないんじゃーないのかなー。
著者としては、「皮肉っぽく書いてない」と反論がきそうだが。
世に起こっているSEとお客さんとのやりとり、それによってできたシステムがいかにずたぼろかをおもしろおかしく書いている本なのだが、皮肉っぽい部分は、他にも見られた。
まず第一部と第二部は、あくまで著者らしくわかりやすさを念頭においた説明がなされるのだが、しかし今までの「です・ます調」ではなく「だ・である調」で語る著者は、この段階ですでに笑いを注に仕込んである。たとえば前書きからしてこうである。
via:ExcelはWeb5.0death! - 書評 - ウチのシステムはなぜ使えない
というわけで、詳細は、弾さんのエントリーか、本書を参照してほしいのだが、こうした要所ようしょに、手の込んだ仕掛けをしてあるのもまた心地よい。
前職が、まさに本書に紹介されそうな会社だったので、ありのまま想像できてしまった。
何か必殺技を持っていないSE会社は、お客さんから買いたたかれるかつぶれるかどちらかだと当時は考え、SE業界から足を洗ったわけだが、本書の登場により、その考えは間違っていなかったと確信した。
SEの能力を評価するために、キャリアフレームワークが登場し、それに伴って国が、各キャリアに対応した資格を作ったのは知らなかった。
まさか、そんな背景があるとは、当時、思いもつかなかった。
確かに、本書で言われているように、資格はたくさんある。いやありすぎるぐらいだ。
コーダーやSEやプログラマなどを分類するのにヒエラルキー構想をなしていることも知らなかった。
当時は、すべてやっていたので、全然、意識していなかった。
コーダーという言葉自体知らなかった。
知ったのは、つい最近なのだが。
35歳プログラマ定年説が登場したいきさつも本書で理解できた。
最初、読んでいたときに、対象読者は、SEかと思っていたのだが、そうではなかったらしい。
SEに仕事を発注するお客さん向けに書かれたものらしい。
だが、本書は、SEの方にこそ読んでほしいと思った。
きっと何かしら得られると思いますよ。
著者に要望なのだが、是非、本書をマンガにしてほしい。
特に第三部のケーススタディはまさにうってつけ。
笑いが起こる事請け負いである。
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