2011/05/10

[本]できそこないの男たち

読了

プロローグ
第一章 見えないものを見た男
第二章 男の秘密を覗いた女
第三章 匂いのない匂い
第四章 誤認逮捕
第五章 SRY遺伝子
第六章 ミュラー博士とウォルフ博士
第七章 アリマキ的人生
第八章 弱きもの、汝の名は男なり
第九章 Yの旅路
第十章 ハーバードの星
第十一章 余剰の期限
エピローグ

via:目次

これまた、生物と無生物のあいだと同様にすごくはまる一冊。

読んで衝撃を受けてしまった。
実は、男性は、女性のカスタマイズされたバージョンの生き物であるということに。
今までの先入観が邪魔をしていたのかもしれないが、男性と女性は別々の染色体でできていると思っていたのだが、違っていたらしい。
詳細は、本書を確認してほしいのだが、言い換えると女性がベースとなっているということ。

さらに、本書では、両性具有がどうして発生するのかというのを生物学的に説明しているところも興味深い。
少し前に、キャスター・セメンヤ選手の両性具有問題もあったのですごく勉強になった。

デイビッド・ペイジは最新の学問に対する発表を行い1等賞をとりそうになったのだが、その後に追い上げたアンドリュー・H・シンクレアの論文によってトップの座を奪われてしまう。これって別に、学問の世界だけではなく色々なところでも当てはまるのではないかと。
君がオヤジになる前にと通じるところがあるのだが、IT業界でも新しいことをいち早くはやったからと言って必ずも一位になれるわけではないということ。
逆に追い上げる二番手以降が一等賞をとってしまうケースもある。

身近な例でいうと、myspaceとfacebookの関係がそれにあたる。
最初、myspaceは、facebookをものともせず、アメリカでニューなSNSサイトだったのだが、結果はどうなったのかは、一目瞭然。

新たな発見としては、細かいかもしれないが、生物学は、「how」には答えられるが、「why」には答えられないということも学問の特徴として興味深かった。

よく平均寿命は、男性より女性の方が長いと言われているが、それについても本書は言及していた。
それだけではない、男性が女性よりも病気がちで、ストレスに弱いことについても書かれていた。

結局、男は何のために生きているのだろうか?
「why」には、正確に答えられないかもしれないが、それに近い回答は得られるかもしれない。

男性諸氏、是非、本書を手にとってほしい一冊。

追記
弾さんの、
弱き者、汝の名は男なり - 書評 - できそこないの男たちに、本書で言及されていたsix senseの回答らしきものがある。是非、同様に、参考にしてほしい。


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